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PROCESS
生産体制
PROCESS 01

How to Make DenimRAW COTTON

PROCESS01

原綿

世界中から集められた原綿が、デニムづくりを支える

   デニムの品質を大きく左右するのが、原料となる原綿です。カイハラでは上質な原綿を確保するために、アメリカ、オーストラリア、ブラジルなどの綿産地から仕入れています。原綿は、土地の地質、水、気候によって特質が異なり、生産量も品質も変動します。そういったリスクを考慮して、カイハラでは1ヶ月の販売量の約4~5か月分に相当する原綿在庫を抱えています。
   原綿は、約225㎏/俵の単位で圧縮されているため、まず開俵を行います。その後、品質を安定させるために、混綿(ミキシング)工程に投入され、解きほぐされて土や葉などの異物が除去されます。

PROCESS 02

How to Make DenimSPINNING

PROCESS02

紡績

一糸乱れぬ動きで原綿が糸へと姿を変える

   紡績工程は、主にリング精紡とオープンエンド精紡があります。前者は長繊維、後者は短繊維の糸に向いた設備です。1本の糸をつくる工程は、繊維の方向を揃え、ロープ状に束ねる梳綿(カード)工程、それらを更に束ねて甘い撚りをかけた状態にしていく練条工程、そこから更に撚りをかけ、うどん程の太さの糸(粗糸)にする粗紡工程、粗糸に強い撚りをかけ、1本の糸にする精紡工程と最終検査の仕上工程の5つから成ります。紡績工程は、温度と湿度が厳格に管理され、自動化もされて高い生産性を発揮できています。

PROCESS 03

How to Make DenimDYEING

PROCESS03

染色

インディゴ染料が魅せる至高のグラデーション

   カイハラの真髄ともいえるのが、染色工程です。紡績された原糸は、染色をおこなう前に整経と呼ばれる工程に回されます。600〜900本の原糸を約6000ヤードの長さのロープ状に束ね、円筒形に巻いていくこの工程で使われる設備や機械はカイハラが独自に開発したものです。整経が終わると、次はカイハラが日本で初めて開発に成功したロープ染色機を使って、原糸をインディゴ染料で染めていきます。
   真っ白な原糸はインディゴ染料の液槽を通り、ローラーで絞られます。最初は鮮やかなグリーンを呈しますが、高所まで巻き上げられる間に空気に触れて酸化し、徐々に藍色に変わっていきます。インディゴ染料の調合や空気に触れる時間、糸のテンションを調整することで、様々な色合いを表現でき、またジーンズ特有の色落ちに欠かせない芯白性(糸の芯まで染めない)を出すことを可能にしています。これらは自動化された設備で為されますが、熟練した技術が必要とされます。

PROCESS 04

How to Make DenimWEAVING

PROCESS04

織布

新旧の織機を駆使して織り上げる唯一無二のデニム生地

   インディゴに染められた糸は、織る際に糸切れを起こさぬよう、表面を糊付けされる工程を経て、織工程へ送られます。カイハラの上下工場では約200台の旧式シャトル織機が現役で稼働して  おり、大切に使い続けられています。シャトル織機は生産性こそ現代の織機には劣りますが、独特の凹凸がある味わい深い表情のデニム、いわゆるビンテージデニム(セルビッヂデニム)を織ることが出来るため、今なお支持され、お客様からも絶えずオーダーが来ています。
   シャトル織機だけでなく、最新式の革新織機も多数稼働。太番手の糸を使ったヘビーウェイトデニムに対応するプロジェクタイル織機、細番手デニム用のレピア高速織機など、さまざまな織機を使い分けてニーズに応じたデニム生地を織り上げています。このように、新旧の技術を織り交ぜながら、新たな生地を生み出す「温故創新」の取り組みが、カイハラのものづくりを支えています。

PROCESS 05

How to Make DenimFINISHING

PROCESS05

整理加工

厳しい検査を経て行なわれる最終仕上げ

   織り上がったデニム生地は、規格通りに製造されているかどうか、品質をチェックする生機検査に回されます。問題が見つかるとすぐに前工程の現場にフィードバックし、修正をおこないます。このように綿密で効率的な連携が取れるのは、一貫生産ならではのメリットです。生機検査を終えたデニム生地は整理加工という工程に送られます。ここでは、表面のケバ立ちを取り除くための毛焼き、生地にコシを出すための糊付け、ねじれを防ぐための斜行防止、生地の縮みを防ぐ防縮など、製品として出荷するためのさまざまな仕上げをおこないます。
   こうした処理を終えたデニム生地を再び検査工程に回し、品質基準をクリアしているかどうかチェックをおこないます。引き裂き強力、色差(色のムラやばらつき)、斜行防止度、引っ張り強力、剛軟度(手触りやしなり)、洗濯収縮の6項目を専門のスタッフが検査機器で入念に検査し、それをクリアしたデニム生地だけが、製品として出荷されていきます。