地球環境への取り組み
環境保全に向けた3本の柱
カイハラは、環境負荷を減らし持続的に質の高いデニム生地を製造するため、「排水を綺麗に」、「資源を大切に」、「空気を綺麗に」というSDGs に基づいた3 つの目標を設定。その実現に向けて様々な企業努力を続けています。ここでは、その取り組みの一部をご紹介しましょう。
01 排⽔を綺麗に
清流からの取水を使用前と同等の水準まで浄化して河川に戻すことを目指し、膜濾過式活性汚泥法(MBR)による排水処理施設を全工場に導入。水質汚濁の指標とされるCOD排出量を約70%削減しました。
左から排出された原水、汚濁物質を分解する微生物を含む活性汚泥、膜を通して濾過された膜処理水、オゾン処理で脱色した放流水。MBRを導入したことで、汚れを一切外に出さない排水処理が可能になりました。
02 資源を大切に
デニム生地の原料であるコットンの約5%が、不純物を取り除けず製品化されない「落綿」になります。カイハラではその半分をリサイクルコットンに加工しており、残りも堆肥として有効利用しています。
製造工程ではクズ糸や生地の切れ端が発生します。それらを再び繊維の状態に戻した「反毛」を糸やフェルトに加工して再利用したり、ぬいぐるみの中綿として提供するなど、資源ロスを極力減らしています。
03 空気を綺麗に
2015年度から高効率ボイラーの導入を積極的に進め、2018年度に全工場への設置を完了しました。その結果、一定量の製品を作るために必要なエネルギー原単位を18%減少させました。
CO2の削減に向けて蛍光灯からLED照明への切り替えを進めており、現在、約80%の設置率を達成しています。高効率ボイラーとLED照明の導入により、年間約5000トンのCO2排出量を削減できました。
三和工場では他の工場に先駆けて屋根に太陽光パネルを設置し、再生可能エネルギーの自給をスタート。他の工場への導入も進めています。また、再生可能エネルギーで発電された電力の購入も推進しています。
高効率ボイラーを導入するとともに燃料を重油よりもクリーンなエネルギーであるLNG・LPG(液化天然ガス・液化石油ガス)に転換。それにより、2019年度には硫黄酸化物(SOx)の排出量ゼロを達成しました。
カイハラの環境目標
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- 水質汚染物質排出量(BOD・COD排出量)
- 2020年目標:60%削減(2012年度比)
- 2030年目標:10%削減(2018年度比)
BOD:生物化学的酸素要求量 COD:化学的酸素要求量
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- 水の再利用率(工場で使用した水のうち再利用した割合)
- 2020年目標:10%以上(2012年度比)
- 2030年目標:20%以上(2018年度比)
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- 廃棄物再資源化率(廃棄物のうち再利用された割合)
- 2020年目標:98%以上(2012年度比)
- 2030年目標:99%以上(2018年度比)
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- 大気汚染物質排出量(SOx・NOx排出量)
- 2020年目標:60%削減(2012年度比)
- 2030年目標:50%削減(2018年度比)
SOx:硫黄酸化物 NOx:窒素酸化物
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- 温室効果ガス排出量(CO2排出量)
- 2020年目標:20%削減(2012年度比)
- 2030年目標:65%削減(2018年度比)