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代官山BARBER BOYSオーナー兼プレイヤーの樅山敦による連載企画

BARBER BOYSのオーナーでヘアメイクもされる樅山さんによる連載企画、「映画とデニム」。映画やファッションにも造詣が深く、デニムの魅力が存分に味わえる映画をコラムと共に紹介します。

ブラック・クランズマン/スパイク・リー監督作品/2018年公開

シンプルでジャスト・スタイルのデニムセットアップは働く男の正装。

『1978年、コロラド州の黒人刑事が白人至上主義団体「KKK(クー・クラックス・クラン)」に潜入捜査するさまを描いたノンフィクション小説を映画化。クランというのはグループの一員って意味だから「黒人のKKKメンバー」ってことだね。えっ、ウソでしょ?って感じだけど、実話、実話。ドキュメンタリーのコラージュあり〜の、爆笑シーンあり〜の…、展開は自由だけど、強烈な現実問題を突き付けられたりもする怒れる社会派映画。実際はキング牧師の戦いにより黒人が公民権を得てブラック・パワーという言葉が生まれ、黒人への意味のない暴力に対する自警団組織「ブラック・パンサー」が出現。メンバーの女性指導者アンジェラ・デイヴィスはカリスマ性がありオシャレ。アフロ・ヘアーがカッコよく、これこそが自分たち黒人の美しさ、誇りに思うべきよと「ブラック・イズ・ビューティフル」を提唱。同時にソウル・ミュージックが世界的大ヒット。白人が黒人のファッションや音楽がカッコイイと言い始め、真似するようになった1972年はブラック・パワー・ブームが最高潮に達した年。事件が起きたのが78年、なのにスパイク・リーは黒人絶好調の72年に設定変更。ファッションや音楽、時代や事件をカスタムしまくった。っなもんで、デニムがカッコイイの。印象に残ったのは、黒人刑事ロンがKKK最高幹部デュークを警護した時の正装。オーセンティックでめちゃくちゃクールなデニムのセットアップ。形はクラシック、生地はしっかりしていて、体にキチッとフィットしている。現代サラリーマンのスーツ選びと同じ、同じ。働く男の正装選び3箇条。特にサイズ感は大事、大事。いくらクールなセットアップを見付けても、ダボダボやピタピタはアウチッ!肩をキチッと合わせて、袖丈は長すぎてはダメ〜、着丈はやや短めがシャープ、パンツの丈が長すぎるのも禁物、くるぶしがちょいと見えるくらいかハーフクッションが好きだけど、これは好みの問題。アタリは柔らかくね。マインドも大事、大事、ハングリー精神ってヤツね。「山の麓の太った豚になるな。頂上の飢えた狼になれ!」ん〜イイネ、気持ちが引き締るね、禅の悟り。大げさか?大げさです。酔ってます。イイじゃないか、家なんだもん。オレのお手本は高倉健さん。Mー65フィールドジャケットにデニム 。スクリーンの中の健さんは常に格好良い。生前、いつ仕事の依頼がきても、いつ人に見られても、常に高倉健でいるために、同じ体重、同じ髪型をキープ。髪は3日に1回、馴染みの佐藤理髪店でカット。フリーランスでホテル住まいの健さんへの仕事依頼は「佐藤に電話しろ!」だったらしいよ。なんかいい話だよね〜。つ〜か話がかなり外れました。戻します。オレが言いたいのは、極度にシンプルでジャスト・スタイルのロンと健さんはデニム の着こなし理想型ってこと。それと、キャスティングや演技、映像や音響の質とかいったものを超えた問題がそこにあるという、重く確かな存在だけを感じさせる、全く申し分のないスパイク・リーの作品群と才能の前に、ひたすら自分が拓かれていくのを感じます、どうよ?』

番外編 〜Spotify〜オレのサントラ「ブラック・クランズマン

映画のみならず、音楽にも詳しい樅山さん。ここからは番外編、『オレのサントラ「ブラック・クランズマン」』と題した、同映画の世界観を踏襲した10曲をセレクト。ぜひ、お聴きください。

PROFILE
樅山敦

福島県いわき市出身。1980年代後期からヘア&メイクアップアーティストとしての活動をスタート。広告からファッション誌、俳優やミュージシャンまで幅広いジャンルで活躍。代官山の理髪店『BARBER BOYS』オーナー兼プレイヤー。また、男性整髪料ブランド『CHET』ディレクターも務める。

HP : barberboys.jp

Instagram:@barberboysdaikanyama 

HP:chet55.com

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