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樅山敦による連載企画、「映画とデニム」

この3年にわたり、さまざまな映画とデニムについて語ってきたけど、今回で最終回。5歳のとき、エルヴィスの映画「監獄ロック」を目撃、体に電流が走るような衝撃を受けて以来、ず〜っと、映画とデニムに夢中の人生を送ってる。

 

監獄ロック

81年、脳内「古き良きアメリカン50’s」でいっぱいのボクが出会ったのが「ブラック・キャッツ」クリーム・ソーダ(現ピンク・ドラゴン)の店員で結成されたロカビリー ・バンド。好き過ぎて中学の三者面談では「クリーム・ソーダの店員になりたいです。」と答え、皆さんを困らせた。先生は「80年代が始まったんだな」と言った。
82年、クリーム・ソーダの方々に顔を覚えてもらおうと、なるべく行くように心掛けていた夏のある日、ブラック・キャッツ写真集を購入。店に立ってたメンバーにサインを頂き、脳内の電流で身も心もしびれハイになり、行動力もハイになった。憧れのVo.高田誠一さんに「付き人をやらせてください?」とお願いしたら「勘弁してよ〜!」と断られ、ニヒルにこっちを見ていたDr.久米浩司さんに近づき握手してもらった。が、良く見ると、買い物に来ていた当時のアイドル新田純一さんだった(笑)今思うと、迷惑なガキでした(笑)

Black Cats

83年、ロンドンでは怒れる若者の代弁者だったポール・ウェラーが新しいバンドを組み、ソウルとジャズをプレイしていた「スタイル・カウンシル 」バブル期に入り、これからは良いことしかないと予感していた矢先、全てが上へ上へと向いていた時代の息づかいや勢いが、このバンドから伝わってきた。
3月「speak like a child」5月「money-go-round」8月「long hot summer」11月「a solid bond in your heart」と12インチを立て続けに発表。それはシングル・ヒットに重きを置くモータウンの戦略を思わせ、1曲必ず入るハモンド・オルガンのインスト・ソウルが、ボクをブラック・ミュージックという広大な地平へと導いてくれた。

Style Council

いわき市を  小粋に魅せし  殺風景  
海辺であったり  街並であったり
フォルクスワーゲン・タイプ3の ’69年製を買って、車内でスタカンとシャーデーを聴きながら理美容ディーラーへまじめに通勤。ここで2年間、整髪料の知識を身につけた。そして「町床屋をバーバー・ショップに変える」という野望を胸に、85年から「Headstart For Happiness In Tokyo」

Volkswagen Type 3

(ドイツ車なのにアメリカ西海岸を感じる。出かけるのが楽しみになる良い車)
82年から85年まで、いわき市平「ジーンズ・ショップ KEN」のシバちゃんって怖い店員とブラック・キャッツSax.&Vo.オットーさんソックリのケンタくんって店員の方々に色々と教えていただき、デニムを購入してました。東京へ行く時、ビリヤードしに行く時、通勤…、そして今も、ずっとデニムを履いてます。
またどこかで…
デニムが歴史を動かしたんだ、と感動した映像を最後に

 

 

 

 

樅山 敦

福島県いわき市出身。1989年からヘア&メイクアップアーティストとしての活動をスタート。2007年代官山にオープンした理髪店「BARBER BOYS」オーナー兼プレイヤー。2016年男性整髪料ブランド「CHET」のディレクター。2021年Panasonic バリカンのヘアスタイル監修も務める。

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