樅山敦による連載企画、「映画とデニム」
BARBER BOYSの樅山さんによる連載企画、「映画とデニム」。映画やファッションにも造詣が深く、デニムの魅力が存分に味わえる映画をコラムと共に紹介します。
荒野の用心棒/1964年公開
夕陽のガンマン/1965年公開
続・夕陽のガンマン/1966年公開
セルジオ・レオーネ監督作品

これが残っていた!
イタリア製西部劇
テキサスが舞台なのでクリントイーストウッドはダンガリーとヒッコリーのシャツを着用
ダンガリーは西部開拓時代からの歴史が残っている
インド発祥の生地で、丈夫さ、扱いやすさからカウボーイたちが好んで着用
ヒッコリーは1927年、鉄道作業員が着用するために考案された
デニム生地に白い糸でタテ縞模様が入ったのが特徴
蒸気機関車での作業は蒸し暑く、見た目や色合いに涼しさを求めた

西部劇は当初ハリウッドで制作したが人気が出なかった
アメリカからイタリアの制作会社へバトンタッチ
スタッフが低予算で作ることを承諾
なので、アメリカでは「スパゲティーウエスタン」
日本では「マカロニウエスタン 」
ロケ地は荒野が残っていたスペイン
まだ無名だったクリントイーストウッドが呼ばれ
葉巻吸いキャラクターを嫌々演じたが、1発目の「荒野の用心棒」からブレイク
(「ルパン三世」次元大介のモデルにもなった)
3作続き、ドル箱3部作と呼ばれ
彼の代表作「ダーティーハリー」につながった

ハリウッドでは音楽はオーケストラ
でも予算が無いので無名のイタリア人音楽家に依頼
エン二オ・モリコーネ
この方の音楽がとにかく画期的
口笛、口琴、インディアンの太鼓、人が真似る野犬「コヨーテ」の鳴き声
楽器じゃないものでリズムを作り、そこにエレキギターが入ってくる
映画音楽の枠を超えた前衛的な実験音楽
これが世界中から注目された
あまりにも凄すぎて、映画がコケても音楽だけが残る作品がゴロゴロある
もちろん「アンタッチャブル」「ニューシネマパラダイス」などの名作の音楽もゴロゴロある
今月、なに読みましたか?

2023年の「relax」。こんなこと出来るんだ〜と思った1冊。
お酒、なに呑んでますか?

芳醇な米の香りが鼻口をくすぐる。
ボクのプレイリスト「BARBER BOYS ENNIO MORRICONE」を聴いてみませんか?
ゴロゴロある名曲の中から、真夏の夜にモヒートを飲みながら、是非!

福島県いわき市出身。1989年からヘア&メイクアップアーティストとしての活動をスタート。2007年代官山にオープンした理髪店「BARBER BOYS」オーナー兼プレイヤー。2016年男性整髪料ブランド「CHET」のディレクター。2021年Panasonic バリカンのヘアスタイル監修も務める。