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デジタルアートに価値を見出したい

ファッション誌やライフスタイル誌のモデルとして活動する傍ら、コラージュ作品を主に掲載するInstagramを開設した事をきっかけに、GINZAやFIGARO japonなどのファッション誌や日本初のバーチャルモデル、「imma」が所属するAww inc.などにアートワークを提供する花梨さん。コラージュ作品を創作するきっかけを取材しました。

色合いと奥行きの気持ち良さを大切にしています

「趣味としてコラージュ作品を作り始めたのは、中学2年生からです。でも、幼い時から葉っぱや雑誌の切り抜きなどスクラップ集にしていました。また両親ともにデザイン系の仕事をしている関係で美術館へも頻繁に通っていたこともあり、当時からアートの道へ進みたいという思いはありました。Instagramで自分から発信したのはコロナ禍になってからですね。正直、仕事になっているので驚いています。」

花梨さんのアートワークの特徴としてあげられる立体感や奥行き、そして独創的な色使いのコラージュ作品はどのようにして制作しているのでしょう?

「素材はパソコンにある写真や古い雑誌、身の回りにある葉っぱや花などを使って構成しています。インスピレーションになっているのは日常。例えば、秋の夜道を散歩して閃いた作品もあるし、昔に見た夢を題材にした作品もあります。まず、脳内にあるイメージをベースに構図を考えることから始めます。手法としては切ったり貼ったりして実物を制作してから一度、スキャンしてMACに取り込んで構築するなど色々と織り交ぜて作っていますね。感覚的に配置していますが色合いと奥行きの気持ち良さは大切にしています。昔から細かくて小さい、完璧な物が大好き。細かければ細かいほど、現実味が湧くんですよね。例えばドールハウスとか。なので、Photoshopのレイヤーが200から300はあります笑。制作途中に迷ったり悩んだりしたときは父に見てもらったり、友達に見せた最初の反応を見て判断します。良い作品だと必ず皆んな見た瞬間に目が輝くんです。その反応だけで十分ヒントをもらえます。逆に父はデザインの仕事をしているのでデザイナー目線で作品の流れや構図にアドバイスをくれます。」

身体を動かしていないと、何も作れない

モデル、コラージュアーティストとしても多忙な日々を過ごす中、「多摩美術大学」にも通っているという。専攻はコラージュとは一見かけ離れた舞踊ゼミを専攻しています。

「もともと、バレエやコンテンポラリーダンスを行なっていて身体を動かす事は大好きだったので舞踊を選びました。舞踊は光や照明を含めて空間を構成する作業です。コラージュの制作も平面ですが空間を構築していくので、共通点があるなと。ゼミでは3時間とか踊っているので、身体が研ぎ澄まされてきてナチュラルハイになります。だんだんと脳内がクリアになってくるのでコラージュ制作に活かされてますね。作品が上手く進まなかったり案が出て来ない時は音楽に合わせて踊ったり、ランニングに出掛けます。そうすると色々思い浮かんで来るんです。身体を動かしていないと、何も作れないですね。

独学でPhotoshopも勉強し、数々のコラージュ作品を制作している花梨さん。現在は自分のアートのあり方をどうしていくかが課題だという。

「10年後デジタルアートは価値がつく時代になると思います。ハンドメイドで実物を作っていくにはどうしても限度があり、デジタルアートの可能性は無限大。ただ、ハンドメイドの作品には実物があるのでわかりやすい価値がありますよね。今後、展覧会を行いたいのですが、展示の仕方を考えていて。大きい実物は作りたいのですが、例えばデジタルで制作した物に印刷する紙に拘って実物にするとか...デジタルで展示するのか...デジタルアートの価値は何だろうと、日々試行錯誤しています。」

いつかデニムを題材にした作品を制作してみたいです

最後に自身のワードローブとして欠かせないというデニムと今後の展望についてお話を聞きました。

A.P.C.やユニクロ、今日穿いているCOSのデニムを合わせて8本くらい持っています。デニムはどんなスタイリングにも似合いますし、穿いているだけでお洒落に見えるから大好きですね。トレンドがすごく入るアイテムですが、数年後に必ず使えるから手放しません。選ぶポイントとしては自分のスタイルが綺麗に見えるハイスエストデニムが多いです。もしデニムを題材にしたコラージュ作品を作るとしたら、ポイントはステッチワークですね。いつかカイハラ製のデニムを使って制作してみたいです。今後の展望としては私の作品が沢山の人に認められたらいいなと思っています。そのためには来年、個展は是非開催したいと思っています。」

PROFILE
KARIN
コラージュ・アーティスト/モデル

1997年、東京生まれ。ファッションからライフスタイル誌まで、雑誌・広告など幅広く活躍。今年、コラージュ作品を主に掲載するインスタアカウントを開設。一気にコラージュアーティストとして知られることに。GINZAやFIGARO japonなどファッション雑誌でもアートワークを提供している。

Instagram:@karin_works_

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