サステナブルを提唱し続けたデニムクラフト作家の作品
デニム生地や耳を切り貼りして制作されたクラフトアートのような絵本をご存知でしょうか。2007年に誕生したEDWINの旗艦店『EDWIN DENIM GALAXY 日暮里店』のオープンに際して、展示品として制作された絵本作品「とびらを あけて ください」。作者は宮坂知義さん。その父親である義道さんが展示スペースのプロデュースを手掛ける一方で、子供たちも親しめるデニムを活用した作品として、息子の知義さんが物語とともにデニム生地を使った素敵な絵本を作りました。
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デニムは表情豊かで温かみのある素材
2007年よりスタートしたデニムクラフト『デニムの耳』プロジェクト。大型の織機で生地を織る際の両端の補強部分の呼称として知られる “耳” を活用するプロジェクトを手掛けるのは、親子でクラフト素材の展開・提供や地域活性などを行う宮坂知義さん。現在もカイハラデニムを用いたクラフト素材『DENI-HIMO デニヒモ』として展開しています。「デニムの多彩さ、可能性を活かして作品を作りたいと考え、デニム生地を中心に貼り絵のように原画を制作しました。色、濃さ、厚さ、表と裏――デニムは実に表情が豊かで、絵の具だけとは違う世界が広がりました。またデニムには、どこか温かみが感じられます。そうした魅力を伝えられたらと考えています。私自身も、デニムに親しみ、肩肘張らずに付き合っていきたいと思います。(宮坂知義)」
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とびらを あけて ください。
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まがった ろうか ですが、
まっすぐに すすんで ください。
くれぐれも とちゅうの とびらは
あけない ように。
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かいだんを のぼって ください。
ぐるぐるぐる… いちばん うえまで。
めが まわりだした ところが、
かいだんの おわりです。
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いくつか とびらが ならんで います。
いちばん すてきな とびらを あけて、
なかへ おはいり ください。
かぎは あいて おります。
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やあ、ようこそ。
おもった とおり、わたしの へやの
とびらを あけて くださいましたな。
しょうたいじょうを およみいただいて、
ありがとう ございます。
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とびらが ちいさくて、
はいってくるのが たいへんでしたか?
さあ、コートと ぼうしを とって、
こちらに おすわり ください。
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あたたかい おちゃが はいっています。
やきたての ケーキも どうぞ。
あまいものは おすきですか?
どうぞ おおきいほうを
おとり ください。
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ごぞんじ でしょう。
すえむすめの フランソワーズと まごたちです。
あなたには たいへん おせわに なっているそうで、
ずっと おれいを もうしあげたかったのです。
あなたの めしあがるチーズは、さいこうだそうですな。
きょうは おあいできて うれしく おもいます。
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これからも フランソワーズを
おねがい いたします。