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代官山BARBER BOYSオーナー兼プレイヤーの樅山敦による連載企画

BARBER BOYSのオーナーでヘアメイクもされる樅山さんによる連載企画、「映画とデニム」。映画やファッションにも造詣が深く、デニムの魅力が存分に味わえる映画をコラムと共に紹介します

フルートベール駅で/ライアン・クーグラー監督作品/ 2013年公開

今回は内容を四の五のと述べません!突き付けるものがあるよ。

2009年、1月1日未明、22歳の黒人青年が白人警官に銃で撃たれ死亡した。その現場を撮影した動画が広く流出して、全米で大きな波紋を巻き起こした実在する事件を映画化。だけどこの映画、丸腰の彼を何故?こいつが犯人か?とかの映画では全然なくて、オスカー・グラントという黒人青年の大晦日の行動をただひたすら追い掛けた映画、だから余計に身につまされる。サンフランシスコから湾をはさんだ反対側の岸にある街とを結んだ路線の公営鉄道「バート」、このベイエリアを走る電車の中とホームで起きた事件だね。オレも2010年の大晦日に実際に乗ってみたけど、イヤッ、実は間違って乗っちゃったんだけどね…、サンフランシスコ・ジャイアンツ球場駅辺りからたくさんの黒人の方々が乗車、思い思いのパーティー・スタイルのグループ、恋人同士、そしてスヌープ・ドッグが大音量でヘヴィーローテーション(笑)映画と同じような車内だった。ビール片手にドンチャン騒ぎ、花火を観ながらカウントダウン、こうして新年を祝うんだ。その帰り道で事件は起きた。世界中ほとんどの人がハッピーな日なのに、去年はねぇ〜って思った記憶がある。ん〜っ、シリアス、今でも考えさせられる、まぁいいや、戻ります。オスカーくんも友人たちも全員ワイドなサイズ感のデニムとヘヴィー・オンスのフーディーでスタイリング。ヒップホップ・カルチャーってやつだ。’90sのオレがオシャレだと思うラッパーはQ-TIPだった!NY発のニュースクールってヤツね。それまでLA発のオールドスクールはマッチョ、金ギラギラでオレがやるとコスプレになっちゃうけど、彼の出現でデニムのセレクトやこなしが真似しやすくなったし、音もジャズがベースにあるからオレにとっては黒帯だね。この映画の監督は2015年の映画「クリード」も撮ってるライアン・クーグラー、手法から美意識から何から何まで「ヒップホップ育ち」の人なんだ。ベースにはやっぱり無意識の人種差別があると思うよ。ただ何て言うかなぁ、日本だとカリフォルニア州ってゆる〜く暮らすいい感じの街ってイメージ、人生をゆっくりと歩き続けていくようなスロー・ライフな生活、じゃなくて、短距離走をこなしその積み重ねが、長い道のりになっているような人々が暮らす街にみえたんだよねぇ、実際に行ってみて思ったし、映画からも伝わるよ。癒し〜とか、ナチュラル系〜だとか、憧れの対象になっているけど、そんな甘っちょろいもんじゃないし、終身雇用とかは日本みたいに無いよ。移民も多いし、銃を持った警官もたくさん歩いているから、場所によって危険度は黒帯レベルだね。こういうところって音楽が凄いのよ、イギリスのリバプールとか。まぁ80分くらいの短いドキュメンタリーみたいな映画だから、内容を四の五のと述べません!前回、前々回と内容を言い過ぎたわ。是非Netflixで観て下さい!突き付けるものがあるよ。

番外編 〜Spotify〜オレのサントラ「フルートベール駅で」

映画のみならず、音楽にも詳しい樅山さん。ここからは番外編、『オレのサントラ「フルートベール駅で」』と題した、同映画の世界観を踏襲したセレクト。今回は1984年に設立されたニューヨークのHIPHOP、R&B老舗レーベル「Def Jam Recordings」からの選曲です。ぜひ、お聴きください。

PROFILE
樅山敦

福島県いわき市出身。1980年代後期からヘア&メイクアップアーティストとしての活動をスタート。広告からファッション誌、俳優やミュージシャンまで幅広いジャンルで活躍。代官山の理髪店『BARBER BOYS』オーナー兼プレイヤー。また、男性整髪料ブランド『CHET』ディレクターも務める。

HP : barberboys.jp

Instagram:@barberboysdaikanyama 

HP:chet55.com

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