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代官山BARBER BOYSオーナー兼プレイヤーの樅山敦による連載企画

BARBER BOYSのオーナーでヘアメイクもされる樅山さんによる連載企画、「映画とデニム」。映画やファッションにも造詣が深く、デニムの魅力が存分に味わえる映画をコラムと共に紹介します。

007 NO TIME  TO DIE /キャリー・フクナガ監督作品 / 2021年公開

郷に入っては郷に従う男、ジェームズボンド

観てきましたよ、ダニエル・クレイグ最後の007、しかもIMAXで!冒頭でいきなりのカーチェイス!1993年世界遺産に登録された石灰質の岩で造られた街「南イタリアマテーラ」それはそれは超絶美しいシチュエーションでの激戦に、いきなりハートを持ってかれたっつーの!スタイリングはインフォーマルなコーディロイのスーツにシャンブレーでタイドアップ。リラックス感がありながら生地が上質なシャンブレー、英国紳士がイタリア伊達男になれる素晴らしい特徴もあるんだよね〜。男心をコチョコチョくすぐるネ…。オレだったらNO TIE TO SHIRT、ヘヘヘッ、ボタン3つ外し、ウーッ、シビれるねぇ〜‼︎イヤラシイって?イタリアに行くとこうなっちゃうのよ、オレ、バカ、トホホ…。そうそう、心地よい着やすさを追求したイタリアのスーツ屋さんでオーダーしたってのも伊達男になれる要素だね。広告でもバンバン使われた重要なシーンだから、動きやすさを取ったんだろうね!トムフォード だとコルセット系でウエスト部分が極端に絞られてるから、前と横の動きに制約が掛かるしね。それと郷に入っては郷に従う男だよ、ジェームズ・ボンド は。旅行でマテーラに来たらイタリアもの着て、ロンドンに戻ったらトムフォード でタイドアップ、定年で暮らすジャマイカではヨレヨレのTシャツ着て魚釣って喰らうのよ、地元の酒呑んで。地産地消の精神も持つ男だっつーの、ジェームズ・ボンド は。オレたち昭和の男はこういう男が好きなのよ。なんたってルパン、ゴルゴ、そして007で育ったからね。共通点は銃とスーツ。銃は置いといて、スーツを着てる男に魅かれるのよ。不二子ちゃんよりルパン、ボンドガールよりボンド、分かりやすく言うと、アンジェリーナ・ジョリーよりブラッド・ピットを観ちゃうの、あっちから歩いて来たら。ゲイじゃないよ、本能だよ、男をカッコよくする仕事だからね、床屋は。なに言ってんだ、オレは?まぁ、見た目の話は二の次で、大切なのは精神なんだ。007からダンディズムという美学を学んだね。例えば、電車で席を譲れるような男。女性に優しく出来るような、向上心のある男がダンディズムだと思うよ。主張が明確で強いから、オレたち昭和の男はついて行くんだよね〜。

番外編 〜Spotify〜オレのサントラ「007/ NO TIME  TO DIE

映画のみならず、音楽にも詳しい樅山さん。ここからは番外編、『オレのサントラ「007/ NO TIME  TO DIE」』と題した、同映画の世界観を踏襲したセレクト。英国紳士はジャマイカ好き。レゲエやスカが好きなんだ。ということでロンドンのレーベル「2TONE RECORDS」から選曲をしました。ぜひ、お聴きください。

PROFILE
樅山敦

福島県いわき市出身。1989年からヘア&メイクアップアーティストとしての活動をスタート。2007年代官山にオープンした理髪店「BARBER BOYS」オーナー兼プレイヤー。2016年男性整髪料ブランド「CHET」のディレクター。2021年Panasonic バリカンのヘアスタイル監修も務める。

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